第40話「頂上決戦」
ぴったり40話。図らずも、スッキリとした数字になりましたね。
今回は、待ちに待ったチャンピオン戦です。
ここまでで図鑑は207匹。計算通りなら、あと3匹はこれで埋まるはず…!
長い廊下を駆け抜けて、いざチャンピオンが待つ王座へ。
そこにいたのは、かつてやぶれたせかいを共に駆け抜けた女性、シロナさんでした。彼女こそが、シンオウ地方のチャンピオンだったのです。
この部屋に入ると、前座としてなのか特別な曲が流れます。ピアノで織られた、美しくも緊張感漂わせる曲。一気に引き締まる思いがします。
戦闘前カットインとともにチャンピオン戦スタート!このスピード感と重厚感溢れるBGMを前に、思わず手に汗が。
先発はミカルゲ!ゴーストとあく複合で、この世代ではまだ弱点なしの数少ないポケモンです。せめてタイプ一致わざを半減に抑えようと、私はパセリを繰り出しました。
なみのり二発でまずは何とかなりました。
続く2匹目に、出ましたよ切り札のガブリアス!レベルはなんと62。ここに来て初めて我々のレベルを上回るポケモンが。
取り敢えず、小手調べにローズを出しました。せめて相手が接触わざでどくのトゲに触れてくれれば…
かかった!
しかしドラゴンダイブのこの威力。こんなに持っていかれるものなんですね…即死は免れたものの急所に当たったらひとたまりもないでしょうし、もしこれを弱点のバジルが受けたらと思うと…
あとはローズを薬で回復させながらの持久戦に縺れ込ませ、毒が回ってきた頃に誰かしらで一気にトドメ…と行きたいです。
ローズではギリギリ素早さで競り負けてしまうので、苦し紛れにクレソンに交替しましたが、「そらをとぶ」でもあまり削れず。私も身を以て知ってはいるけれど本当に硬いです…
そして相手も馬鹿ではないので、一度ガブリアスを下げられます。
代わりに出てきたのはプラチナで初登場のトゲキッス。ハクタイシティで彼女から貰ったタマゴの親はこの子なのかもしれません。
ダイパでは(何故か)にしのうみのトリトドンがこのポジションでした。
ならばとこちらも交替。がんばれミント!
素早さが足りなかったようで相手の先制を許してしまいましたが、高いこうげきからの渾身の一撃「かみなりのキバ」でノックアウト。
お次はまたもやガブリアス。こちらもローズに変えます。しかし、じわじわ耐久していたら「かいふくのくすり」を使われてしまい。せっかくのどく状態も減らしたHPもアッサリ回復されてしまいました。そこで仕方なくもう一度同じ戦法を取ることにします。こ、今度こそは「かいふくのくすり」を使えないだろう…
おっと!?
当然、弱点なのですが、それでもガブリアスのとくこうがそこまで高くはない事は知っています。幸い、一命は取り留めました。でもまさか「かえんほうしゃ」なんてものを使ってくるとは。
恐らく今のわざをもう一度使われるだろう、と読んで今度はバジルに交替です。ミラーマッチ…ですが相手のほうがレベルが高いので…
ところが、先に動いたのはなんと私のバジルでした。うちの子の方が相手よりも素早さが高かったんですね…ありがとうバジル…
それでもわずかに残してしまいます。命中率とPPが心配でクローの方を採用していましたが、やはりダイブとの差は埋められませんね…
そして飛んでくる相手のドラゴンダイブ。外れることを祈ってはいましたが…直撃。無情。
9…8…7…6…と恐ろしい勢いでHPが削れてゆく。やっぱり、ダメかも。一か八かでサフランの素早さに賭けるか…?そう思っていた時。
皮一枚。ギリギリで耐えてくれました…!ありがとう…ありがとうバジル…
幸い、2度連続で「かいふくのくすり」を使うような真似はなかったようです。トドメはドラゴンクローで。しかも急所!ああ…一番高く堅牢な壁を突き崩せた…
トレーナーの方は「もうダメだ」と諦めていたというのに、ポケモンの方は最後まで諦めなかったんですね。
この勝利は、一度かいふくのくすりを吐かせる事も必要だったので、ローズとクレソンも居なくてはならないピースでした。みんなありがとう…!
お次はミロカロス。今度もローズに任せます。
まずはギガドレインで回復を。その後、れいとうビームが飛んできますが…燃やされたり冷やされたり忙しいな…
タイプ不一致わざなのでなんとか耐えてくれました。そしてもう一度、ギガドレイン!これでミロカロスも退けられました。よく頑張ったなぁ…
5匹目。私も持ってるし、いつかのナタネさんも持っていたロズレイドです。また、ヒコザルかポッチャマを選んだライバル君がくさタイプ枠に迎えるポケモンでもあります。
サフラン、頼んだよ!
そういえば、あの時ハクタイジムでもサフランの「かえんぐるま」でロズレイドに勝ちましたよね。あの頃からこんなに、遠くまで来たんだなぁ。
最後はルカリオ!
サフラン、もう少しだけ頑張ってくれる?
最後2回連続のフレアドライブとは。最初の四天王戦のデジャヴですね。つい先程の戦いなのに、もう遠くに感じられてしまいます。2度のフレアドライブはなかなか反動ダメージがキツイけれど、
撃破!
みんなのおかげで勝てました!お疲れ様!
「おみごと です
すばらしい たたかい だったわ」
最高の勝負を経て、シロナさんに勝利。促されるように、部屋の奥のリフトから聖なる殿堂へと向かいます。
自分の姿が綺麗に映るくらいピカピカに磨かれた床を歩いていると。
なんと、ナナカマド博士が追いかけてきてくれました。
「ポケモンずかんの てつだいを たのんだ こどもが ここまできた
その せいちょう みとどけるのが とうぜん だろう」
と、私がチャンピオンになる瞬間を、見届けてくれるようです。
そして最奥の部屋へ。
この機械。当初ポケモンセンターの回復マシンかなとか思っていましたが(まぁ確かにポケモンたちみんな頑張ってボロボロですけど)、話によれば殿堂入りを祝福し、記録する装置のようです。第四世代の殿堂入りでは、手持ちポケモンの親名と出会った場所まで記されまして。それがまた一段と泣かせにきます。
それでは。これまでの私の旅の記録、思い出、苦楽を共にした大切な仲間達を。出会った順番にご紹介します。
パセリ(エンペルト)♀ Lv.61
わざ:ラスターカノン れいとうビーム なみのり ドリルくちばし
旅立ちの日に201番道路で最初に出会った子です。「駆け出しトレーナーとポケモン」として出会った私達は、今や新生チャンピオンとそのパートナー。最初に選んだポケモンの進化の瞬間は、とても感慨深いものでした。そしてこの子はかっこよさ&うつくしさコンテストも制覇してしまった超秀才です。
ミント(レントラー)♂ Lv.60
パセリの次に仲間になったのがこのミントです。最初の御三家を除けば最古参のポケモン。覚えられるわざこそ少ないものの、その高い攻撃力がどれほど心強かったことか。その火力で悪の組織との戦いでもこのポケモンリーグでも大活躍でしたね。
クレソン(クロバット)♀ Lv.60
私が一番大好きなポケモンです。やっぱりクロバットがいないと「ポケモンやってる」って気がしない。最初は小さくて頼りないズバットでしたが、注いだ愛情を何倍にも何十倍にも大きくして応えてくれました。バトルでもフィールドでも大活躍。ありがとう、私もお前の事が大好きだよ。
ローズ(ロズレイド)♀ Lv.60
わざ:ギガドレイン ヘドロばくだん メガドレイン シャドーボール
相手の体力を吸収したり毒を浴びせたりと、なかなか器用な立ち回りをしてくれる子です。耐久が低いはずなのに何度も持久戦を任せてしまいましたが、とくせいによる毒地雷や道具「おおきなねっこ」を活かしてなかなかのしぶとさを見せつけてくれました。確かにくさタイプは苦手な相手が多いし何度もお留守番させてしまったけれど、彼女がいないと困る局面も多くて。くさタイプ最高峰のとくこうがとても頼もしいです。
この中では唯一の一段階進化ポケモンです。そのため進化レベルも遅く、同レベル帯の他のポケモンとはステータスに開きがありましたが、今では彼らに引けを取らない強さを誇ります。高い素早さからのフレアドライブが超強力。序盤に出会える貴重なほのおタイプ枠として、これまで散々お世話になってきました。
バジル(ガブリアス)♂ Lv.61
シロナ戦のMVPですね。一番遅くに加入しましたし、進化もいちばん遅かったのですが、進化してからは600属としての貫禄を見せつけてくれました。流石です。レートで10年余りにも及ぶ長期間猛威を振るってきただけありますね。性格や素の種族値の都合上、私の手持ちは全体的に耐久面に難のあるメンツですが、彼は我らの重鎮です。
通算100時間。日数にして4日程度ですが、この間にポッチャマを選び、図鑑をもらい、シンオウ地方を駆け抜け、色んな人やポケモンと出会い、色々と寄り道をし、ギンガ団と戦い、やぶれたせかいに飛び込み、神秘に触れ、8つのジムを踏破し、幾多の試練を乗り越え、そうしてシンオウの頂点に至ったのかと思うと、なんだかしんみりします。
みんなお疲れ様!ありがとう!
エンディング。最後は、懐かしのフタバタウンに帰ります。
エンディングを迎えても、私たちの旅は終わらない。冒険はまだまだ続きます。これからもどうか、お付き合い下さい!